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このページはいつか上海に行った時に、
ガシガシ撮りまくった写真や雑文を載せようと思っています。
いつ上海に行けるのか? それは私にもわかりません。
できれば今年中に行けたらいいな……早く行かないと
どんどん上海は変わってしまう、昔の面影は消えてしまう。
人が生活している以上、街は生き物、老上海の面影を
いつまでも望むのは勝手な言い種。だから早く上海に行きたい。
はたして、本当に上海に行けるのかしらん?
パスポート取るところから始めなきゃならないのに。
……というわけで、『いつか上海に行った時のために』このページがあります。
永遠の工事中……にならなきゃいいけれど。


せっかくだから……以下、駄文。

『私はこうして上海ヲタクになった。そして……』

知る人ぞ知る理由ですが、一枚の絵がキッカケです。
むぎねこさんが作ったアンジェリークの同人誌が
ちょっと変わった造りで、絵描きの皆さんにいろんなイメージ、
コスプレをさせたリュミエールのイラストを描いてもらい、字書き担当は、
その絵を見て思い浮かんだ話しを書くというものでした。

事前に打ち合わせもなく、何枚か送られてきた絵から、
私は2枚の絵をチョイスしました。もう一枚、気になる絵があった
けれど、三つのお話を書くにはシンドイし、同じ絵描きさんの作品を
二点選ぶことになるので、あきらめたのです。
その気になる絵こそ、タイトル『上海1925』でした。
私を上海ヲタクに突き落とした中村屋とらじゃさんの絵です。
【水夢骨董堂細腕繁盛記1をお持ちの皆様は、6ページをご覧下さい】
(水夢骨董堂シリーズというのは、アンジェリークというジャンルの同人誌です。)


結局、その絵から私が思った事をチラッとむぎねこさんととらじゃさんに
言ったところ妙に受けて、結局、同人誌にはとても短い文を付けたのです。
「えっと……上海ってどこにあるんだっけか?」
私は地図を広げました。全てはそこから。
そのうち、遥か昔、森川久美さんの『蘇州夜曲』が好きだった事を
思い出しました。「ああ、そーか、で、魔都上海だとか、上海リリー……なんていう
言葉知ってたんだな〜」とのほほん〜と思い出したりして。

後は速かったです、坂を転げ落ちるの。図書館に行って片っ端から本、読んで。
私は中国っていうとあまり好きではありませんでした。
人多いし、なんかバッチィとこもあるし、ワケわかんないし、
日本が悪いんだけど、悲しい歴史もあるみたいだし……
なんていうプー丸出しなイメージしかなかったのです。
とにかくまぁ、キナ臭いのはイヤ、悲惨なのはイヤ。
カッコよくて、シックで、スマートで、シンプルで……そーゆーのがいいのッ。

…………それなのに、中国・上海。
私はミーハーですし、元々、同人誌ネタで資料漁ってましたから
とにかく、上海のおしいとこから入ったようです。

老上海を舞台にした小説が沢山ありますが、
生島治郎『黄土の奔流』が最初の頃に読んだ上海小説本でした。
この本を紹介してくれたのは、月乃さん
月乃さんは、アンジェリークの同人誌の方で、挿し絵を
描いてもらったり、画像処理やDTP処理全般について
いろいろ教えてもらっていたのですが、
「随分、前に読んだけど、よかったわねぇ……しかも登場人物、美形だしー」
とおっとり言うぢゃありませんかっ。
この本から一気に上海にハマりだした気がします。

その後、インターネットの本屋、図書でひたすら【上海】で検索かけまくる私でした。
ある時、『駱駝企画室』なるサイトがGooの検索でヒットしました。行ってみれば、
そこは私にとってパラダイス〜なオールド上海の雰囲気バリバリのサイトさんだったのです。
こんなに素敵なサイトさんなのに、カウンターはまだ少ししか回っていなくて、
オープンしたてのようでした。「これは頑張って更新し続けてもらわなくてはッ」
と思った私は、サイトオーナーの福井功さんに感想メールをだしました。
この福井さんは、とても謎の人物で、お気軽にメールのやりとりをしたものの
後で、ズコイ交友録をお持ちの方だとわかりました。
で、その福井さんのサイトとの出逢いは私にとっては、まさに
『上海・セカンドインパクト』なのでした。
【上海】で検索をかけまくっていては、そこから
先へはなかなか進みません。
上海という言葉はタイトルについていなくても、上海に関する本は多々あるわけですから。
福井さんのサイトの上海、中国関係の書籍に関するページは、
まさに上海ヲタクにとっては福音の書なるページ。

上海……は『桃太郎』みたいだ……と私は思っています。
は? 『桃太郎』? と思ったでしょう。
『桃太郎』というのは、私が昔住んでいた街の駅前にあるお店の名前です。
そのお店は、甘味処で、おはぎだったかな……で有名なのに、
うどんもお蕎麦も食べられる……どころか洋食も、中華もお寿司もあるんです。
それぞれの料理人がいて、ちゃんとお寿司も職人さんが握ってくれました。
ハンバーグとラーメンを食べた後、お寿司で口直し、そしてお土産にお饅頭……なんていう
コースも可能な、なんでもアリなお店です。
上海は、まさにこの
お店みたいに、何でもアリ〜みたいな感覚があります。
上海について視る時、切り口が幾つも幾つもあります。
そのどれもが、オイシイ、興味深い切り口です。

ここから以下、ちと固め。そしてタイトルから話しはそれていく。(汗)

特殊な国際都市であった為に、歴史的な所から探ろうとすると、租界というものが
切り離せず、各国の時代背景を踏まえた上で見ないと、イマイチわからないところがあります。
この時代、上海でイギリス人やフランス人は偉そうにしているのにロシア人は迫害されているのは
何故だろう? 主にインド人が租界で巡査やってるのは何故だろう?
そんな小さな疑問も調べて行けば、なるほど…と思う理由があり、
それらが積もり積もって、上海という独特の街を作り上げています。

上海近代史の流れを追ってみても、複雑に各国が絡んでいる為に、通りいっぺんでは
追いきれず、中国側、日本側、双方の視点から書かれた本を読んで、やっとなくとなく
解った気がしてきたな……という感じです。そして追った先には、日本、フランス、アメリカ、
ロシア、イギリス……と繋がっています。

建築関係から見てもとても面白いです。上海の街の建築様式からも
近代上海がとのようにして成立していったかを識ることができます。
上海に介入しているどこの国が勢力を張っていたか、当時世界的に何が流行していたか、
そして上海が故の、独自の様式がどのように存在していたか……、美しく、個性的で、
あるいは、またケッタイな建物の姿からも垣間見ることができます。

上海という都市の形成は各国の文化と相俟っている為に、水墨画の
穏やかで細やかなしっとりとした画上に、色鉛筆で色を塗ってしまうような無神経さ、
を感じてしまいます。でも、それがそれで、ひとつの「形」になっているような。

本当のところどうなのでしょう? これらは私が読んだ本の中から感じた事にしか過ぎません。
実際の上海はどんなでしょう。きっと大阪なんかと変わらないんじゃないかな……
とも思います。もう少し以前ならともかく、自由化の進んだ今では、老上海の
面影も少なく、あるのは観光化された一部の街並みと、商業都市としての
慌ただしさだけかも知れません。それでも……、

黄浦江もあるし、蘇州河もながれているし、舗装化されても
そこは紛れもなく大陸の一部なのだし。

そしてここからは、ミーハーモードに戻る。

ジャパニーズばりばりでもいいの。カメラ二台(カラー用と、モノクロ用と)首から下げて、
上海行くの。南京路でお買い物。屋台で飲茶食べて、チャイナドレスのコスプレして、
和平飯店の前でピース写真も撮って、雑技団も見て、土産物屋で、お茶買ったりして
「一個五元? 三個買うから十元にまけてよ」と出来れば中国語で値切ったりしたいのよッ。

……だから、上海の『上っ面』だけでも早く舐めたいのよう……。(^^;



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